創業明治4年(1871年)、三重県桑名の地に1軒の牛鍋店から始まった柿安本店は、常に時代の先を読み、多くのお客様に「食」の喜びをお届けするための事業に取り組んでまいりました。
柿安本店の経営理念は、「おいしいものをお値打ちに提供する」です。
創業以来、わたしたちはこの言葉とともに歩んでまいりました。柿安本店の「おいしい」の定義は「味が良い」と同時に「安全で安心して食べられること」を意味します。「お値打ち」とはお客様から見て、「品質(味・見た目・ボリューム)」と「価格」が見合っていると感じられることを意味します。
また、2013年には企業メッセージとして「おいしさ、育む。」を発信しました。
このメッセージには3つの「育む」があります。
最高の素材を作る生産者の想いを、職人の技と発想で、できたて・手づくりにこだわったおいしい商品にし、スタッフひとりひとりのおもてなしの心で、おいしさを引き立てる。この企業メッセージは、柿安本店のお客様に対する姿勢としてお約束するものです。
この「経営理念」と「企業メッセージ」とともに柿安本店は歴史を刻み、これからも成長してまいります。
柿安本店は、食の三つのカテゴリーと言われている「外食」「中食」「内食」全てにおいて事業を展開しています。
「日本三大和牛」(※)の一つである松阪牛をはじめとした、黒毛和牛の「製販一貫体制」を特長とし、仕入・加工・販売までを行っています。契約している牧場と仕入れた肉の状態や、飼料、肥育環境について互いに意見交換を行うなど、長年にわたり友好な関係を構築しており、松阪牛に関しては、現在全国流通量の販売シェアでトップクラスを誇ります。さらに、柿安の名前を冠した『三重 柿安牛』をはじめ、沖縄在来種豚の血統を受け継ぐ『プレミアムあぐ~』など、生産者とともにオリジナルブランドを開発し、全国の店舗にて販売しています。
長年培ってきた「肉の目利き」「高度な加工技術」「全国展開の販売店」をもって、牛・豚・鶏と豊富な商品を取り揃え、“肉の老舗 柿安”として、安全・安心なおいしいお肉をお届けしています。
(※)日本三大和牛…「松阪牛」「神戸ビーフ」「近江牛」または「米沢牛」が、日本三大和牛とされている。
1998年に洋惣菜店「柿安ダイニング」1号店を出店して以来、「デパ地下惣菜ブーム」を牽引してまいりました。現在は中華惣菜の「上海DELI」や高速道路のサービスエリア内に出店する「柿安」、路面店の「おかずや」などのブランドを展開しています。最大の特長は、セントラルキッチンを持たず、全ての店舗に料理人を配している点です。
おいしさの原点はできたて・手づくりと考え、旬の食材を使い、店内厨房で調理したサラダや惣菜、弁当を提供しています。さらに、見た目もおいしさの一つの要素であると考え、彩り豊かで躍動感のある盛り付けにこだわった商品を店頭展開しています。
常にお客様のニーズを追求し、ご自宅用の惣菜や行楽の弁当、ホームパーティーのメインディッシュに至るまで、多彩な商品をご用意しています。
昔から日本の家庭で親しまれてきた「おはぎ」や「団子」「大福」「わらび餅」などを中心に、素朴で懐かしい和菓子を提供しています。
和菓子ブランド「口福堂」はショッピングセンターを中心に、柿安本店の事業の中で最大の店舗数を展開しています。
「素材」へのこだわりとして、和菓子に欠かせない餡には、北海道産の小豆を使用し、自社工場「柿安スイーツファクトリー」で加工しています。手づくりにこだわり、最終工程は店頭で人の手により仕上げたものを販売しています。
季節感を大切にした伝統的な和菓子はもちろん、フルーツを使った大福や洋風のどら焼など、新しいスタイルの和菓子も開発し、お子様からシニアの方まで幅広い世代の方たちに安心して、おいしくお召し上がりいただいています。
牛鍋店からスタートしたレストラン事業は柿安本店の原点であり、時代の変化に合わせて様々な業態に取り組んでまいりました。趣のある部屋にて、最高級の松阪牛を炭火あみ焼、すき焼、しゃぶしゃぶといった多彩な調理法でご堪能いただける料亭業態に、ハンバーグやステーキ、丼まで“肉の老舗 柿安”が提供するお肉メニューを気軽にお楽しみいただける、グリルレストラン・フードコート業態など、幅広く展開しています。
それぞれの業態において、柿安本店が受け継いできたおもてなしの心と、料理人が丹精込めた料理をご提供しています。
全国の百貨店の贈答品売り場にて展開しており、「牛肉しぐれ煮」をはじめ、海の幸や山の幸を贅沢に炊き上げたしぐれ煮のラインナップに加え、ご自宅でご飯とともに楽しめる様々な商品を多数取り扱っております。「牛肉しぐれ煮」は創業の地である三重県桑名の伝統製法「浮かし煮」を用いて製造しており、佃煮とは一味違った、肉を知り尽くした柿安本店の職人が守ってきた老舗の味は、高級贈答品としてお歳暮やお中元、手土産などとして、多くのお客様にご愛顧いただいています。
牛鍋店からスタートした柿安本店は、時代の変化とともに事業内容を多角化してきたことで、「外食」「中食」「内食」と食の3分野を網羅する「総合食品企業」へと成長を遂げ、経営リスクの分散を図ってまいりました。
一方、事業間での知識や経験・技術・人財を共有することで、商品開発・サービスにおいて新たな発想が生まれるなど、シナジー効果を発揮してまいりました。
さらに、柿安本店最大の強みは、社員の約4割を占める「職人集団」を有している点です。高い技術と磨かれた感性を生かし、お客様にとって「おいしいもの」を日夜追求し続けてまいりました。
また、製造と販売が一体となってお客様と向き合うことを意識した「製販一貫体制」の組織作りを徹底しており、お客様のニーズを即座に商品開発に反映することで、時流に沿った商品やサービスをご提供し続けてまいります。